田舎僧侶の暮らし

けっこう長芋が好きな坊主のブログ

読書感想文『アフターダーク』

 

 

「ノルウェイの森」以来久しぶりに読む、村上春樹作品。

直訳すると、闇の後。ゾッとする系かな?とか思いつつも読んでみたけど、ゾッとはしなかったな。

 

村上春樹:『アフターダーク』読了しました。



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鳥の視点?



このタイトル「アフターダーク」。闇の後。そう、これは、とある1日の夜から朝までのたった7時間くらいの出来事のお話である。

 

タイトルもそうだけれど、表紙もなんか暗い感じがしたから、暗い話か?とか思っていたけど、夜から朝までの話なんだなっ!ということで、私はそこに「アフターダーク」の意味を解釈したよ。多分それだけじゃないだろうけど。

 

物語は都心の深夜から始まる。読者が鳥の視点になったかの如く、街を俯瞰するところから物語は始まる。

 

そしてファミレス。深夜でもやっているファミレス。そこに浅井マリという女子大生が一人で本を読んでいる。

 

この本のメイン主人公の一人である。

 

そう、決して浅井マリだけが主人公ではなくて他にも、登場人物は出てくるし、込み入った話も出てくるから、読む人によっては主人公が違うことがあるかもしれない。



 

 

時計の絵。

 

 

時刻を示した時計の絵があるページで、章が切り替わる構成になっていた。

 

それゆえ、人物もその都度変わってくるし、出来事も変化していくんだけど、ちょっとこれはどいうことだ?と思う章も度々出てくる。

 

浅井マリの姉である浅井エリがメイン主人公となる章のところだけ、解釈が難しい感じがしたな。というより、どう解釈すればええんだ!という感じが抜けずズルズル読んだ感じ。

 

そんな2人の姉妹の立て込んだ話もあって、章が変わっても、ずっと誰かが何かを抱えている感じ。

 

あと、登場人物の一人に、元女子プロレスラーが出てきたのは斬新だったな。

 

女子プロレスラーが出てくる小説初めて読んだかもしれん。

 

そんな元レスラーもなんやかんや抱えている。

 

まとめ



「アフターダーク」とある1日の、夜から朝までの出来事を切り取った物語になっていた。

 

読者はそれを俯瞰した場所から眺めているイメージで物語は展開していく。

 

そこには様々な問題を、今現在抱えている者も登場してくれば、その問題を過去のものとして、今を生きている者も登場してくる。

 

ただ単に、深夜から物語が始まるから「アフターダーク」かもしれない。いや多分それだけじゃないけど、それしか思いつけない・・・・

 

そんな深夜だから、お互い立て込んだ話もできてしまうんだろうか。初対面なのに!

 

いや逆に、初対面だからか?

 

はたまた、ちゃんと深夜らしく、暴行事件も起きる展開もあるけどね!

 

とある都会の深夜に、人と人が出会い、そしてゆるやかに繋がっていく物語だったのかなと思ったよ。