田舎僧侶の暮らし

けっこう長芋が好きな坊主のブログ

読書感想文『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』

とんでもなくわかりやすい。というフレーズにつられて借りてしましました。

 

ヤニス・バルファキス:『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』読了しました。

 

f:id:nagaimo_itiban:20200808220002j:plain

 

 

 

読み終えた瞬間、世界が180度変わって見える。もっともシンプルで、もっともやさしい言葉でいまの現代を生きるすべての人必読の書!

 

 

 

煽りがすごい

 

本書を1ページめくると上の文章が一番最初に目に入ってくる。しかも太字と細字を混ぜた文章で、目立つように。

 

そんだけ煽ってきたなら、本当に読後はどうなるのだろうかと期待しながら読み進めました。

 

タイトルにもあるように、父が娘に語りかけるような形で、経済とはなんなのかを説明している本書。

 

娘に語りかけるような構成にしているので、学問的な専門用語は出てこない。

 

その代わり、「マトリックス」とか古代ギリシャの話とかを例え話として登場させ、経済を説明していた。

 

わかりやすいように、例え話が結構混ざっていたけど、その例え話さえもよく知らない私は、とんでもなくわかりやすくは全然なかったな。

 

なんで、ギリシャの話がこんな多く出てくるのかなぁ?と思ったら、著者自身がアテネ生まれということで納得。

 

そんな、よくわからない例え話が続く一方、印象に残ったところもちゃんとある。

 

 

 

タバコが収容所では通貨になるわけ

 

 

1942年の第2次世界大戦中に、捕虜になった人たちが閉じ込められた収容所では、タバコが通貨の役割を果たしたそうな。

 

収容所に限らず、閉鎖された空間の刑務所でも同じことは起きているらしいけれども・・・

 

通貨になる条件

・腐らず長持ちするもの

・小分けにできるもの

・貯め込むことができるもの

 

この条件を満たすものが、収容所内ではタバコだった。

 

金融の仕組みを応用してか、タバコに利子つけて貸し出す者もいたんだそうな。

 

 

 

「終わりの予感」が経済を崩壊させる

 

 

 

そんな、収容所内で通貨となったタバコ。

 

タバコを貯蓄する者、利子つけて貸し出す者。いろんな者がいた中で、戦争の終わりを予感した途端、収容所内の経済は崩壊したらしい。

 

 

ドイツがソ連に侵攻したというニュースが流れると、収容所生活が長引くだろうと考えられた。すると、物価は安定した。

戦争がそろそろ終わりに近づき、解放に伴って収容所の経済も消滅しそうだとわかると、預金者への金利は急上昇した。誰も預金しなくなったからだ。

連合軍がドイツ国境に進むと、赤十字からの小包は届かなくなった。捕虜たちは戦争がまもなく終わると知り、貯め込んだタバコを吸い尽くした。

銀行からタバコを借りていた者たちも返済せず、借金は文字通り煙と消えた。アメリカ軍が収容所の門を解放するころには、所内のささやかな経済は崩壊していた。p184





まとめ

 

父が娘に語りかけるよう形で書かれた、経済の本。

 

娘に話す内容にするために、経済の専門用語は使わない説明だった。

 

例え話で、経済を説明してくれるのは、優しいけども、その例え話がよくわからないというね。

 

「マトリックス」が例え話で出てきた時点で、わかりやすくはなかったね。

 

全然覚えてないもん、マトリックスの内容。

 

とんでもなくわかりやすい本ではなかったな。